インプラント治療は、身体に人工物を埋める手術を伴うため、
手術時には口腔内から起こる出血による感染のリスクは非常に重要なものとなっています。
そのため、インプラント体だけでなく手術器具等の滅菌は最高レベルを維持しなければなりません。
原歯科医院では徹底的な手術時の感染予防に努めるため、どんな小さな器具でも患者様一人ひとりに滅菌された物ご用意し、手術を行います。
また、インプラントをする歯科医院は、患部に菌が入らないよう、滅菌レベルを上げて手術をしなければなりません。空気中にも当然、見えないチリ・ホコリが浮遊しておりますので、その対策も必要です。
そして、治療後も患者様ごとにエプロン・コップなどを使用し、1回ごとにユニットを消毒し、床もきれいに清拭します。使用器具は全て安全で有効な消毒で殺菌します。
通常の診療室での環境では、感染の危険性なく安全でしっかりとした手術を行なうことは困難です。ですので、インプラントの手術中は、感染を防ぐための清潔度の高い完全個室望ましいと言われています。全ての歯科医院に手術室があるわけではありませんので、インプラントクリニックを選ぶ基準の一つに手術室があるかどうかがポイントとなるでしょう。
症状と対策
感染と一言でいっても、さまざまな症状があります。
インプラントでは、感染で「ぬけ落ちてしまう」ことを避けなければいけません。
主な感染の症状
- 異常な痛み
- 異常な腫れ
- 排膿-はいのう-(膿がたまる)
- 発熱
- 傷口が治らない・治りにくい
- インプラントのぬけ落ち
防止策
- 器具の滅菌レベルの引き上げ
- 無菌環境のオペ室
- 術中の清潔域・不潔域の区別
- ドレープキットの適切な使用
- 術中の適正な薬の投与
- 術後の適正な飲み薬
原歯科医院では歯科用ハンドピースを使用毎にオートクレーブで滅菌しています。
歯科医院で口の中に入れる医療器具の半数が交換されないまま別の患者に使用されている実態が、厚労省の調査結果で明らかになっています。
調査結果では、「患者の都度交換している」が約半数の52%、「感染症患者と分かった場合に交換・滅菌」が17%、「状況に応じ交換・滅菌」が16%、「消毒薬で拭く」が14%でした。
これでも改善されたという見方がなされているのです。
同省が5年前調査した際は7割が交換せずに使い回ししていたという結果が出ています。
とても怖い調査結果ですね。
交換・滅菌を怠たっている歯科医院では、B型肝炎やHIVなどに感染する危険性がとても高いのです。
原歯科医院に通院されている患者さんはこのリスクから逃れることができますが、約5割の歯科医院では感染のリスクがあるということです。
ちなみに、日本ではハンドピースの滅菌は法律で義務付けられているわけではありません。日本歯科医師会が平成九年三月に作成した「一般歯科診療HIV感染予防対策Q&A」では、歯科用ハンドピース等の使用後の消毒・滅菌についてはオートクレーブまたはEOGによる滅菌を原則とする一方、薬液消毒と十秒以上の空回転をすることと記載されていますので、これをガイドラインとするならば使用後にアルコールワッテで本体を拭った後、十秒間空回転すれば問題ないと解釈することも可能です。ただ、アメリカではハンドピースの滅菌・消毒は義務付けられています。
結局のところ、歯科医師が患者さんのことをどのように考えているか、医業に対してどう向き合っているかという資質に関わることだと思います。
私たちは義務化されていないからいいなどという考え方ではなく、いかなるリスクも排除し、最善の治療を患者さん一人ひとりに提供していきたいと考えております。
原歯科医院では、最も厳しいとされるヨーロッパのクラスB規格の滅菌システムで、日本の歯科医院で通常行われる滅菌よりもワンランク上の滅菌を行えるようになりました。
これにより、より感染しにくい環境で治療が受けられ、完全な滅菌が短時間で行えるため治療サイクル支障を来たさずゆとりのある治療が可能です。
また、インプラントや小手術においても、滅菌のレベルは口腔内の環境に大きく影響するため、非常に重要です。
何より、私たちが絶対にさせないように気にしている「院内感染予防」の質が大きく上がりました。