抜けてしまった歯の部分にチタン製の金属の人工歯根を埋め込みます。このチタン製の人工歯根は少しずつ骨に馴染み、やがて元々ある歯根と同じように、歯冠をしっかり支えるようになります。あとはこの歯根を土台に、セラミックの人工歯を取り付けていくというものです。
このチタンという金属は骨の組織と結合しやすい上に、腐食することがなく、発ガン性もありません。ほかにも軽くて丈夫という利点があります。こういったチタンの性質がわかってから世界中のインプラント治療でチタン製の人工歯根が使われています。
人工歯に使う素材はセラミックが主ですが歯科医院やプランにより質などが異なり、治療費にも影響してきます。天然の歯と同じように仕上げることのできる高級セラミックはやはり高額となりますが、その分出来栄えは天然歯とわからないほどになります。最近の技術では一般的なセラミック素材であっても人工歯の色や形は周りの歯と合わせることが可能ですので、見栄えはかなり自然に仕上がります。
見た目だけではなく、噛み心地も良いのがインプラントの魅力です。元からある自分の歯と同じように使えるので、日々の食事のストレスも少なくてすみます。周りの歯を削るなどの負担もないので周囲の健康な歯はそのままの状態を保つことができ、骨が弱くなってしまうという心配もありません。通常通りに歯を磨いていれば衛生的な面でも心配はないので、一度治療をしてしまえば入れ歯やブリッジよりも手がかかりません。
こういった今までにはないメリットがあるということでインプラントは一般的になってきており、年々インプラントを取り扱う医院が増え、治療を受ける人も増えてきています。
その反面、インプラント治療でのトラブルも増えているという事実もあります。
歯科医院選びは慎重に。