その言葉のとおり、歯そのものの病気ではなく、『歯』を支えているその周囲の組織の病気です。家に例えると、家そのものが壊れるのが、虫歯であり、その土台の病気が歯の根や神経の病気であり、さらにその土台を支える基礎となる部分、つまり家の建っている土壌そのものが崩れてしまうのが歯周病なのです。
また、この病気はほとんど無症状に進行し、気づいてからでは手遅れになってしまうことも稀ではありません。
歯周病は歯肉に炎症が起こることから始まります。歯肉に炎症がおこると、歯肉が赤く腫れたり、ブラッシング時に出血したりします。その炎症の原因は、歯の表面に付着した細菌の塊(プラーク)であります。このプラーク(歯垢)は、歯面に強固に付着しており、うがいなどでは決して落ちることはありません。
すべての歯と歯肉の間にできた隙間(歯周ポケット)の深さと歯周組織の炎症の状態や破壊の程度をレントゲン写真撮影や歯周ポケットプローブという器具を用いて検査を行います。 病名として歯周病と一言でまとめられますが、その程度の差によって治療方法、難易度、予後の予測が大きく異なります。
定期的に検査を受けることが大切です。
歯周病の主な原因はプラークではありますが、歯周病の発症や進行には、生体の抵抗性や感受性などが影響し、さらに、遺伝的因子や環境因子などが考えられます。具体的には、喫煙、糖尿病、性別、年齢、ストレスなどです。
現在のところ、歯周病に関与する最も危険因子たと言われているのが、喫煙と糖尿病です。
歯がぐらつき、歯ぐきから膿が出てくる。又は、口臭がする。なんとなく歯ぐきが腫れぼったい。このような症状があったら歯周病が疑われます。歯周病は虫歯のような激しい痛みが出にくいので、気づいたときには歯を抜かなければならないということもあります。
噛み合わせが悪い場合や喫煙、糖尿病などの全身的な問題がある場合も歯周病が悪化しやすくなります。歯周病は「沈黙の病気」といわれ、病状が進行してもあまり症状がわかりにくい特徴があります。
気づいたときには重症になってしまって手遅れになることが多いため、日頃から予防、早期治療に努めることが大切です。
気になる症状がありましたら是非一度、原歯科医院にご相談下さい。