歯を失ったとき、これまでの治療法ですと、となりの歯を削って足場にしたり、バネ(入れ歯の金具)をかけたりします。簡便ですが、残った歯やあごの骨に負担をかけるものです。実は、長年のデータからこれらの方法ではさらに新たな虫歯を生むなどして歯を失うことになったり、負担のかかる部分のアゴの骨がやせてしまう例があることが分かってきました。
インプラント治療は従来の方法とは異なり、失った歯の部分に人工の歯を埋め込むことによって、もとのように美しい歯を取り戻す治療です。隣の歯への負担が減ったりするなどして、あらたに歯を失うリスクを大幅に減らせると考えます。当院では、どういった場合にインプラント治療が適しているかなどを、お一人お一人の御希望やお口の状況を勘案しつつ丁寧にご説明しております。
インプラント治療は患者さんに高い満足を頂ける方法ですが、大切なことは、インプラントを入れる治療が終わってからも、歯のお手入れ(メインテナンス)を続けて歯が悪くならないように「次の予防」をすることです。
それが、お口の環境を維持し、本当に患者さんのその後の「生活の質」を高めることにつながると、私たちは考えます。そのためには私たち歯科スタッフだけでなく、患者さんご自身にも、ご協力を頂くことが欠かせません。といいましても、難しいことや大変なご負担ではありません。歯磨きなどの普段のお手入れ(詳しくは治療時に御説明します)や、当院で定期的なメインテナンスを受けて頂くことです。歯がきれいになった、明るい笑顔を拝見するのは私たち歯科スタッフにとっても楽しいひとときです。
このように、当院では、お口の中の環境を総合的に判断して、適切な治療法をご提案します。患者さんに選択をしていただき、患者さんお一人お一人と私達歯科スタッフとが、治療のスタートからその後のメインテナンス(その後の予防)まで、二人三脚で治療に取り組んでいきたいと思っております。
医師の技術レベル、医院の機器・設備も大切です。そしてその上で、最終的な治療の成功には患者さんのご理解とご協力、治療を前向きに楽しく思うお気持ちが不可欠と考えております。きれいな歯でニッコリ笑っていただける豊かな毎日を、みなさんに文字通り味わっていただきたい、それが私たちの願いであり、喜びであります。